オタクな妹と非オタの姉

ある一家の末っ子がオタクとして生きている。一方、姉は非オタである。そんな姉妹と(時々家族と)の備忘録。

オタクな妹と非オタの姉①

あたしには6歳年の離れた姉がいる。
小さい頃に姉と遊んだ記憶があまりない。姉は大人しく、あまり人と話すイメージがなかった。
年も離れていたし、中学で入った部活が忙しく、ほとんど顔を合わさずの日々。家にいる時はいつも寝ていた。
あたしと遊んでくれるのは2つ離れたゲーマーの兄だった。
兄とは仲が良かったが、やはり喧嘩をする時もあり、喧嘩をしていると決まって姉が叱ってくるので、怒らせると怖い人なのだと幼心に気を付けようと心に留めていた。

 

姉が高校を卒業して上京した時は実感がなく、ご飯を食べる時に姉の分がなかったり、歯ブラシも一本足りなかったりと時が経つにつれ、家に姉がいないという事実を段々と実感し、寂しさを覚えて、何度か姉の部屋に行って泣いていたことを今思い出した。
あまり遊んだ記憶はないが、きょうだいで分ける物がある時には先に選ばせてくれる姉。

親きょうだいを大事にしてくれる姉。

似ていないと言われる姉。

ちょっと、遠い存在の姉。

 

そんな姉と何でも話し合えるようになったのは、姉が上京し、都会で弾けたからだと思っている。

 

家にいた頃、冴えなかった姉は都会で社会の荒波にもまれたおかげで別人のように素敵な女性になっていったのだ。

 

そんな風に変わった姉に憧れを抱き始め、いつか自分も姉のような素敵な女性になりたいと思うようになっていく妹。

その願いが叶い、素敵な女性になれているかは…まぁ自分では評価しづらいが、今の自分も悪くはないと思っている妹がいたりいなかったり。

 

とにかく姉のおかげでオシャレにも目覚めることが出来たのは事実であり、そのおかげで現在、普通の女子として擬態できていると言うわけである。

その点に関しても姉にはとても感謝している。

姉がいなければ、妹のあたしはこうしてハッピーオタクライフを過ごせていなかっただろう……

 

 

 

姉は偉大な存在である。

 

 

 

ということで、今回はこの辺で。

次回へと続く。